自分のパソコンがウイルスに感染してしまい、慌ててウイルス対策ソフトを買った人の中には、「ウイルス対策ソフトを作っている会社が、マッチポンプでウイルスを作っているのではないか」などと苦々しく言う人もいますが、これは間違いです。
大体、会社の信用問題にかかわることです。こういう会社の社員は、たとえウイルスの動作の研究目的など正当な目的があろうとも、新しいウイルスを作成することが社則で禁止されていて、違反すると確実に首になります。
また、仮に真実だったところで、今は個人情報漏洩ばかりでなく会社のスキャンダルまでもがどんどん表に漏洩してしまう時代。スキャンダル好きの週刊誌や、企業の弱みに付け込んで金をゆする総会屋や、インターネットで噂を広める匿名掲示板も、こんなおいしいネタを放っておくはずはありません。大体、これまで何千もの沢山のウイルスを会社で作成していたとなると、嘘を隠し通すのは本当に難しいでしょう。とっくの昔にばれてしまっているはずです。
ウイルス作者マッチポンプ説は、「泥棒とは、警備会社が需要を作り出すための裏稼業だ」と中傷するのと同じようなものです。ウイルス対策ソフトの会社に罪はないばかりか、むしろ我々の協力者です。ウイルスが大流行すると、そのウイルス専用の除去プログラムを無償配布さえしているほどです。いまいましいウイルスを恨む気持ちはわかりますが、恨むなら、ウイルス対策ソフトの会社を恨むよりも、「ウイルス作者よ、ウイルス対策に費やした金と時間を返せ!」とウイルス作者を恨んでください。
実際には、ウイルスの作者は、サイバーテロやイデオロギーの宣伝などの政治目的で作る人や、自分の技術の誇示や自己満足のため作る人が多いようです。放火魔と同じで、本人はいたずらのつもりですが、周囲の人にとってはいい迷惑です。最近は、ウイルス感染したコンピュータを乗っ取って迷惑メールを送ったりサイバーテロで企業を恐喝するといった、汚い金儲けの手段として使われるケースも増えています。
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